『新NISA』とは【2024年から制度変更により「2階建構造」に・・??】

新NISA 財テク

ここ数年でNISAを始めた方は多いようですね。

コロナ禍による変動で、利益が出た方もいるかもしれません。

最近よく話題に上がる「新NISA」。これがどのような制度なのか、いまいちよくわからないという方に向けて、本日は全体の概要を説明していこうと思います。

現行の制度の問題点は?

2024年からNISA制度自体が大幅に変更!

そもそもNISAとは、どのような制度なのでしょうか。

簡単に説明すると「投資で得られた利益が、一定の期間だけ非課税になる」制度です。

年金制度の崩壊が叫ばれている今、各個人が資産形成をすることが必要となってきます。その際に、税金面での負担を減らすため、下記のような様々な制度が導入されてきました。

  • 2014年:「一般NISA」開始
  • 2018年:「つみたてNISA」開始
  • 2016年:「ジュニアNISA」開始

「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3つの制度は、それぞれ対象者や非課税期間、年間の投資可能額などが異なり、個々が自身の状況に合った投資をすることができるようになっています。

基本的には大変メリットの多いシステムなので、実際に運用を始める人数は年々増加しています。

ただし、それぞれ下記のような時限措置が設けられているのを知らない方も多いのではないでしょうか。

  • 「一般NISA」「ジュニアNISA」・・・2023年まで
  • 「つみたてNISA」・・・・・・・・・2037年まで

このあたりを改善するために生まれたのが、2024年の「新NISA」制度です。

では、さらに詳しくみていきましょう。

「新NISA」とは?

新しくなるNISA制度、では実際の違いをそれぞれ見ていきましょう。

 NISA

※上図出典:楽天証券『新NISAについてご案内

「新」一般NISA

  • 2024年以降、5年の延長
  • 別枠の非課税投資を可能とする「2階建て」の制度
  • より多くの国民が長期的な投資をしやすいように改善

「新」つみたてNISA

  • 制度期限の延長(2037年→2042年に)
  • 制度内容自体は現行の内容を維持

「新」ジュニアNISA

  • 2023年12月末で終了(延長なし)

新NISAの「2階建て」構造とは?

どのように変更するのか

では、「2階建構造」になることによって具体的にどのような変更があるのでしょうか。

年間の投資上限金額

下記のような2階建構造になることによって、年間の投資上限金額が変わります。

1階部分
  • 安定投資メインの商品(「つみたてNISA」の対象商品と同様)
  • 20万円/年まで非課税
  • 5年間非課税
2階部分
  • 商品自体は原則NISA同様安定投資がメイン(上場株式や投資信託などにも投資可能)
  • 102万円/年まで
  • 5年間非課税
  • 基本的に、1階部分の投資をしないと投資不可
  • 但しこれまでNISA口座を利用している人などは、申請により2階だけの投資も可能(※上場株式のみ)

「新NISA」での投資可能額は1階、2階を合わせると、年間122万円となるため、現行の一般NISAの投資額(年間120万円まで)よりは若干投資可能金額が大きくなります。

まとめ

NISAについて「なんとなく気になっていたけれど、手を出せていない・・」という方は、これを機に是非調べてみてはいかがでしょうか。

現行NISAを既に始めている人にとっては、この制度によって非課税期間が長くなるというメリットがあります。具体的には、今所持している一般NISA口座で購入した株や投資信託を「新NISA」にロールオーバーすることにより、最大8年間非課税(※2021年から運用開始した場合)での運用ができるようになるためです。

上記は、あくまで現状予定されている制度変更に基づくものではありますが、現段階より大幅に変更することは少ないといいます。早めに調べて、自身にとってベストな選択をしたいですね。

参考:金融庁公式HP『新しいNISA制度