――真面目なあなたが、自由に働けない本当の理由
はじめに|自由になったはずなのに、なぜか苦しい
ブラック企業を辞めてフリーランスになったのに、気がつけば毎日働きづめ。
「もう会社に縛られない」「好きな時間に働けるはずだった」――そう思って始めたはずなのに、実際には以前と同じ、あるいはそれ以上に自分を追い詰めている人も少なくありません。
これは「仕事が好きだから」でも「忙しいから」でもないのです。
その背景には、ブラック企業時代に刷り込まれた“ある思考パターン”があります。
ブラック企業が植え付けた「無意識の義務感」
ブラック企業では、長時間労働が当たり前。
休まず働くことが「正義」「当たり前」とされ、効率よりも“どれだけ身を削ったか”が評価されます。
こうした環境に長く身を置いていると、次第にこんな思考が無意識に根づいていきます:
- 休むことは甘え
- 働いていないと不安
- 遊ぶ時間に罪悪感を感じる
- 成果を出さなければ、自分に価値はない
たとえ職場を離れたとしても、これらの思考は心の奥底にこびりついたまま残ります。
そして、誰からも強制されていないのに、自らを追い込むような働き方を選んでしまうのです。
真面目な人ほど「自分をブラック上司」にする
とくに真面目で責任感が強い人ほど、フリーランスになってから「自分で自分をブラック管理職」にしてしまう傾向があります。
- 毎日決まった時間にPCの前に座り
- 休憩も取らずに延々と作業し
- 土日もつい仕事をしてしまう
一見すると「意識高い系」のように見えますが、内側には休むことへの不安や恐怖が潜んでいます。
こうした状態は、燃え尽き症候群や体調不良にもつながりやすく、長期的にはパフォーマンスを著しく下げてしまいます。
「行動」を変える前に「心の構造」を変える
スケジュールをゆるめたり、働く時間を減らしたりしても、根本的な思考が変わっていなければ、すぐ元に戻ってしまいます。
だからこそ大切なのは、“心の構造”を見直すこと。
ブラック企業時代に染み込んだ価値観を「もう古いルールなんだ」と再認識し、解体していく必要があるのです。
働きすぎ思考を手放す3つのステップ
① 自分の「無意識の声」に気づく
まずは、ふとしたときに出てくる心の声をキャッチしましょう。
「まだ終わってないのに、休んでいいの?」
「1日3時間じゃ、サボりすぎかも」
「もっと働かないと…」
そんなときは、心の中で「それは前の会社の価値観だったね」と声をかけてあげてください。
“気づく”だけでも、脳の回路は少しずつ変化していきます。
② 新しい価値観に触れる
「緩く働いても稼げる人」「週3勤務で自由に暮らす人」など、自分とは異なる働き方をしている人の発信や本に触れるのもおすすめです。
違う世界を知ることで、「こんなふうに生きていいんだ」という許可が下りるのです。
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③ 「あえて緩める日」をつくる
いきなり毎日ゆるくするのが難しい場合は、1日だけでも“頑張らない日”を試してみてください。
- 午前中だけ働いて午後は自由時間
- 平日にあえて休みを取る
- タスクを半分だけにする
この“小さな実験”の中で、「あ、休んでも大丈夫だった」と実感できると、徐々に思考が変わっていきます。
「意志」ではなく「仕組み」で心をゆるめる
人の習慣は意思では変わりません。
だからこそ、“働きすぎないための仕組み”をあらかじめ作っておくことが重要です。
おすすめの仕組み例:
- Time Timerで1日3時間だけ稼働
→ Time Timer MOD

- Googleカレンダーに「空白日」を入れておく
- 週1で「絶対に働かない日」を決める
「決めておく」だけで、余計な判断や罪悪感が減り、行動が自然と変わります。
「ゆるめる力」が“稼ぐ力”になる
ここが最大のポイントです。
「頑張り続ける力」ではなく、
「自分をゆるめる力」「気を抜く勇気」を持っている人こそ、長く安定して稼ぎ続けることができるのです。
がむしゃらに働いていた頃よりも、
ちょっと肩の力を抜いたときの方が、なぜかいいアイデアが浮かんだり、仕事が舞い込んできたりする。
これはフリーランスあるあるでもあります。
まとめ|働きすぎの根っこを手放したその先に
あなたが今、「もっと自由になりたい」「もう頑張りすぎたくない」と感じているなら、
それは“心の構造”が変わりはじめているサインです。
ブラック企業で身につけた思考は、あなたを守ってくれた“過去の鎧”かもしれません。
でもこれからは、違う装備が必要です。
思い込みを少しずつ手放し、緩めることを自分に許可したとき――
ようやく、本当に自由なフリーランスとしての人生が始まります。
人は「頑張らないと不安」ではなく、「頑張らなくても大丈夫」と感じたときに、本来の力を発揮できる。
そんな生き方を、今日から少しずつ試していきましょう。