「もう二度と、こんなクライアントとは関わりたくない」
フリーランスとして働く中で、そんなふうに心から疲れた経験がある人も少なくないのではないでしょうか。
自由な働き方の裏には、取引先の選び方が人生を左右するリスクがあります。
この記事では、フリーランスが避けるべきクライアントの特徴として、「時間」と「お金」にルーズなタイプに焦点を当て、その対処法や見極めのヒントをお伝えします。
関わってはいけないクライアントの特徴とは
フリーランスとして働く上で、依頼主との信頼関係は最重要です。
その中でも特に注意したいのが、以下の2つのタイプ。
- 時間にルーズなクライアント
- お金にルーズなクライアント
これらに共通しているのは、あなたの時間や労力、スキルを軽視していることです。
では、それぞれ具体的にどのような特徴があるのか、見ていきましょう。
時間にルーズなクライアントの特徴
以下のような行動が見られるクライアントには、要注意です。
- 納期が短いのに、素材や情報をなかなか渡してこない
- 納品後の確認が遅く、次のステップに進めない
- 一方的に予定を変更してくる(ドタキャン・リスケ常習)
- 不必要なミーティングを何度も設定してくる
- 締切を守らない、または守る意識がそもそもない
こうした相手に共通するのは、こちらの時間を何とも思っていない態度です。
スケジュール通りに動けないだけでなく、あなたの時間を搾取している自覚すらありません。
フリーランスにとって、時間は収入に直結する命綱です。
それを軽んじる相手との付き合いは、確実に心身をすり減らします。
お金にルーズなクライアントの特徴
「いつまでも入金がされない」「請求書を送ったのに無視される」――。
フリーランスのコミュニティでもよく聞くトラブルの一つです。
- 契約書に明記しているのに、入金が遅れがち
- 値下げ交渉がしつこい
- 成果物に文句をつけて支払いを保留にする
- 無料作業を平然と頼んでくる
- 支払いの意識が非常に低い
こういった相手は、仕事に対するリスペクトが決定的に欠けています。
本来、報酬とはあなたの時間・経験・知識の対価です。
それを「できるだけ安く済ませたい」「無料でやらせたい」と考えるクライアントは、あなたをビジネスパートナーではなく都合の良い労働力として見ています。
なぜ関わってはいけないのか?
結論から言えば、あなたのリソースを浪費し、大切な取引先にまで影響が及ぶからです。
例えば、飲食店でクレーマー対応に追われ、他のお客様への提供が遅れたとしたら…。
その結果、信頼を築いていた常連客を失ってしまうこともあるでしょう。
フリーランスにとってもこれは同じです。
- 時間と気力は有限
- クレーム対応で本来の業務が遅れる
- トラブル処理で疲れ果てる
- 優良クライアントへのレスポンスや納品が遅れる
このような負のスパイラルを生むのが、「時間とお金にルーズな相手」との取引です。
【深掘り】時間とお金は命そのもの
たとえば「1時間」。これは、80年の寿命を前提としたら、人生全体のうちのおよそ70万分の1です。
その1時間を使って稼いだお金もまた、あなたの命の対価と言えます。
つまり、「時間」も「お金」も、軽視されていいものではありません。
それらを搾取しようとする相手に「まぁ、いいか」と妥協するのは、自分の命を差し出すことと同じなのです。
契約前に見抜くためのチェックリスト
以下のような特徴が見られる場合、警戒が必要です。
- 最初から「このくらい無料でお願いできませんか?」と言ってくる
- 返信が極端に遅い、またはレスが曖昧
- 初回から値引きの話を持ち出す
- 契約書を提示してもサインを渋る
- スケジュール確認が甘く、曖昧な進行を希望する
- 担当者が頻繁に変わり、連携がとれていない
どれか一つでも当てはまれば、慎重に検討するか、やんわり断る選択肢も考えておくべきです。
関係を終わらせるときの注意点
「これはもうダメだ」と判断したら、早めの決断が大切です。
ただし、円滑に関係を終了させるためには以下のポイントに注意しましょう。
- 感情的にならず、事務的・丁寧に伝える
- メールなど文面でやり取りし、証拠を残す
- 「業務調整のため」「他案件との兼ね合いで」など、角が立たない理由を選ぶ
また、こういったクライアントは他のフリーランスからも断られていることが多いため、断られることに慣れているケースが大半です。
気まずくなることを恐れる必要はありません。
大切なのは「誰と働くか」を選ぶこと
フリーランスの成功は、「どれだけ働くか」ではなく、「誰と働くか」にかかっています。
- 時間を大切にしてくれるクライアント
- 正当な報酬を支払ってくれるクライアント
- 信頼し合える関係を築けるクライアント
そういった相手と働くことで、心の余裕や仕事のやりがいが生まれます。
逆に、あなたを軽んじる相手との関係は、自信ややる気、時間、そして命を削るだけのものです。
まとめ:あなたの命を奪う相手とは距離をとる勇気を
フリーランスという働き方は、自由である反面、自分を守れるのは自分だけという厳しさもあります。
・時間やお金にルーズなクライアントは、あなたの命を搾取する存在
・大切なものを守るためには、時に関係を断つことも必要
・「なんとなく違和感がある」直感を大切に
自分の時間と心を守ることが、長くフリーランスとして活動していくための土台になります。
あなたにとって本当に大切な取引先に、全力で向き合えるようにするためにも、今一度「関わる相手」を見直してみてください。