フリーランスの人もサラリーマンの人も、クライアントワークをされている人は必ず直面するストレス問題。
アドラー心理学でも言われているように、人間のストレスの大半は「人間関係」に起因するものですが、クライアントワークの場合はそれが顕著に表れがちです。
もう受注側は疲れた・・
発注側に回りたい・・・
そう思っている人も少なくないのではないでしょうか。
実は、クライアントワークも少しコツを掴めばストレスは大幅に削減できます。
今回はそのコツを紹介していきます。
クライアントワークでストレスを感じる原因
耳が痛いお話かもしれないですが、モンスタークライアントは自分自身が作り出している可能性もあります。
相手は狡猾で、
- 誰なら自分が優位に立てるか、上に立てるか
- 誰なら言いなりになるか
を非常に鋭くかぎ分け、相手を選んで尊大な態度に出てきます。
上から目線の仲介業者に限って、自分の顧客にはヘコヘコしていたりしませんか?
そもそも、貴方に依頼をしている時点で彼らは自分達でその仕事を遂行する実力がないということです。少なくとも、今回の依頼分野においては、貴方の方が実力・経験も勝っているはず。
それなのに威張ってくる、そんな相手に消耗させられないために、まずは「相手に舐められない方法」を学んでいきましょう。
クライアントをモンスターにしてしまうきっかけ
関係が浅いのに、無茶な依頼を飲んでしまう
これが基本です。モンスタークライアントはまずはジャブを打って、それで相手の反応を見ています。
『本日中にこれを修正してほしい』
『これだけはどうしても週内に完成させてほしい』
『今回は無料(または割引き価格)でやってほしい』
このように、「今回だけ」というニュアンスで無理な依頼をしてきた場合、「あ、ジャブがきたな」と思うことが大切です。
本来、無理難題というのはある程度関係性をしっかり築いてから、相談するものです。
ところがまだ関係性が浅いうちにこれをしてくる相手は「押せば自分の思い通りになる相手か否か」を試しているのです。
失礼な申し出に反論しない
要求を断らなければOKというわけでもありません。断るときのスタンスも大切です。
誠意を持った打診に対しては、引き受けられないことを謝る気持ちを見せても構いませんが、万が一失礼な申し出をされた場合は、無止むやたらに謝るべきではありません。
例えばこのような依頼をされたとき
- 追加業務にも関わらず、こちらに打診するのではなく一方的に命令される
- あまりに短い納期
- 無償での著作権譲渡要求
「できなくはないけれど、この頼まれ方は嫌だな」と思った時には、きちんと釘を刺さずに我慢してしまうのも問題です。
謝るべきでない時に誤ると、相手の「自分の方が上」という勘違いを助長させ、更にモンスターを生み出してしまう原因となるのです。
具体的にどうすればいいのか
依頼にはそのまま応じず、折衷案を提示する
まずはこれから挑戦してみましょう。
「断る」ハードルは高くても、調整ならできるはずです。
例えば・・・
- (納期に対して)『〇日までには難しいですが、〇日で宜しければ対応可能です。』
- (内容に関して)『~~のお引き受けは出来かねますが、~~をそちらで用意してくれるようでしたら可能です。』
こういったフレーズを利用して、「なんでも引き受けられるわけではない」ことを明示しておきましょう。
また、これらは絶対に電話でやり取りしてはいけません。そもそも無理な要求をしてくるクライアントなのですから、後から「言った」「言わない」で揉める可能性が大いにあります。
メールやチャットなどのテキストコミュニケーションを選び、必ずログを残しておきましょう。
※どうしても電話でやり取りする場合は、切った後にテキストで決定事項を送っておいてくださいね。
断る
これはもう練習です。上記のように折衷案の出しようもないもの、しかし引き受けたくないものに関しては断っていきましょう。
どんな小さな依頼でも構いません。「何かを断る練習」と考えるのです。
来た仕事を断らないことで得られるものは「都合のいい人」としてのステイタスのみです。
やらないことリストを作っておく
また、断るときに大切なのは「断る基準をどうするか」ということです。
個々の事象で考えてしまうとなかなか判断がつかず、受けてしまってから後悔する・・ということはあるあるです。
これを機に、「やらないこと」のリストを作ってみましょう。
例えば
- あまりに短い納期の仕事は、暇な時期でも受けない
- 報酬が3000円/h以下の仕事は、どんなに魅力的でも受けない(もしくは価格交渉する)
- 担当者が失礼な人の場合は、報酬が良くても受けない
etc…
基準を作ったらそれを何度もブラッシュアップしていきましょう。
そして次のチャンスが来た際には、こちらに1つでも当てはまった場合断ってみてください。
「あれ?断っても意外と相手は普通だった・・」という感覚が、成功体験に繋がります。
こんな相手はもう無理、離れよう
こちらの真っ当な態度に逆ギレしてくるクライアント
これまで言いなりだったあなたが急に依頼を断ったり意見をした場合、まともなクライアントだったらそこではっとし、態度を改めてくれます。
本来、貴方をいじめたいわけでも威張りたいわけでもないものの、自分自身が手一杯で発注先に甘えてしまっていた場合に多いパターンです。
その場合、初回は驚かれても、慣れてしまえば「すべて言いなりにはならない人」として認識してもらえるでしょう。
しかし、このタイミングで逆ギレしてくるクライアントもいます。その場合はもう契約終了のサインです。
付き合っていていいことがないどころか今後もストレスの元凶になるクライアントとは、これを機に契約を終了しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
クライアントワーク = 辛い
と思われがちですが、実は少し考え方と行動を変えるだけで、同じクライアントワークでもぐっとストレスが減り、仕事がやりやすくなっていきます。
発注者は王様ではないですし、受注側は部下でもなければ子分でも奴隷でもありません。
自分を大切に、どんな相手とも対等な人間関係を築いていきましょう。