「私が悪いのかな?」と思い込んでいた日々
入社して半年、優しそうだった上司の態度が少しずつ変わっていきました。
「あなたのためを思って言ってるんだけど」
「他の子はもっと頑張ってるよ」
「失敗しても大丈夫。でも、責任はちゃんと持とうね」
一見優しい言葉の裏で、ミスをなすりつけられたり、自信を奪われたり。
気がつけば、自分の意見を言うのが怖くなっていました。
マニピュレーターとは?
――一見優しくて、でも気づけば自信を奪ってくる人
「マニピュレーター(Manipulator)」とは、他人を心理的に操作する人のことです。
表立って怒ったり命令するのではなく、相手の感情や状況を利用して、じわじわと締めつけてきます。
【特徴的な言動】
- 「みんな言ってるよ」 :不定の多数気分で不安をあおる
- 「君のためだから」:支配的な言動を喋りながら操作
- 「そんなつもりじゃなかったのに」:反応を責め返す
- 「別に怒ってないけど?」:不満を感じさせながら、自分は突き通せない
【同じ場所にいると起きる変化】
- とりあえず言い訳して言いなりたくなる
- 意見を言う前に「誰かにどう思われるか」を気にする
- 平日にどっと疲れが抜けない
これらは、上司のコントロールの影響のささやかなサインです。
実体験:「これも私のせいにされてる…?」
新卒で入った職場でのことです。
上司・Mさんは、外づらは優しく面倒見の良い人でした。
でも、だんだんと「この人、何かおかしいかも」という違和感が積み重なっていったのです。
責任転嫁
Mさんの指示ミスで立ち上がった経路でトラブル発生。
だが、社内の会議では「Aさんの確認不足でした」と言われ、後処理を一件投げられる。
「あなたのため」で自信をはぎとる
「自信過剰に見えるという声があってね」
誰からの発言なのか曖昧なまま、マイナスを付けられるように。
比較で不安を指す
「Bさんは30件も行ってるのに」と数字だけを引き出して責める。
7割の成果を見ず、問題点のみを抽出して、ある意味「独りを感じさせる」手法でした。
まずは、信頼できる人に話してみる
最初の一歩は、誰かに話してみること。
- 同僚や別部署の先輩
- 家族やパートナー
- 前職の友人
たとえ解決しなくても、「聞いてくれる人がいる」だけで心は軽くなります。
私も同期に話して、ようやく「自分だけじゃなかったんだ」と思えました。
どうしてもつらいとき、頼れる外部相談先
こころの耳
勤務中のメンタルヘルス問題を直接相談できる国のサービス
- https://kokoro.mhlw.go.jp/
- 0120-565-455(フリーダイヤル)
- 平日(月曜日~金曜日) 17:00~22:00 / 土曜日・日曜日 10:00~16:00
- (祝日、振替休日、年末年始(12月29日~1月3日)を除く)
労働局・総合労働相談コーナー
ハラスメント、賃金未払い、不当な扱いなど全航空的に対応
退職代行サービス
もうこれ以上精神的に難しい場合、連絡せずに退職できるサービスも。
おわりに:心を守る行動は、逃げじゃない
マニピュレーター上司から受けるストレスは、自分でも気づかないうちに、心や思考の柔軟性を奪っていきます。気がつけば、自分の価値を疑い、誰かの評価でしか自分を測れなくなっている――そんな状態に追い込まれてしまうこともあります。
「この人は何かおかしいかもしれない」「自分ばかりが責められている気がする」
そう思ったときは、その感覚を無視しないでください。それは心からの大切なサインです。
職場の人間関係が人生のすべてではありません。たとえ今いる場所を離れたとしても、あなたの価値がなくなるわけではないし、次の道はいくつでもあります。
相談すること、逃げること、環境を変えること――それらはすべて、あなた自身を守るための“選択肢”です。
自分を大切にする勇気を持つこと。それは弱さではなく、確かな強さです。
苦しさを感じたら、まずは声をあげてみてください。一歩踏み出すだけで、見える世界が変わることもあります。
