「よく稼ぐ人は高級品をどんどん買っている」そんなイメージを持っていませんか?
しかし実際には、稼ぐ人ほど『物持ちが良い』という共通点があります。毎日使う靴や鞄、筆記具、仕事道具などを何年も大切に使い続ける人たちは、なぜか成果も出し続けている。
この背景にあるのは、モノを大切にする姿勢が「計画性・管理能力・選択の精度」といった、収入を左右するスキルと直結しているという事実です。つまり、物持ちの良さは、単なる節約術ではなく「稼ぐ力」を育てる根本的な習慣なのです。
物持ちが良い人=管理できる人
物持ちが良い人には、「ものを管理できる」という共通項があります。日常の中での些細なルーティン、たとえば以下のようなことが自然とできているのです。
- 鞄や財布の中身を整理整頓している
- 洋服は季節ごとに見直して手入れをする
- パソコンやスマホのデータも定期的に整理している
これらは、単に片付けが上手ということではありません。目の前のモノを整える力は、スケジュールや人間関係、プロジェクトの管理にもそのまま反映されます。
物を粗末に扱う人は、自分の時間や他人の信頼も同じように扱ってしまいがちです。
“長く使えるもの”を選ぶ目がある
稼ぐ人は、「安さ」よりも「長持ちするかどうか」を基準にモノを選びます。
たとえば:
- 上質なレザーの財布を10年以上使う
- 修理しながら履ける靴を選ぶ
- 安物の家電よりも耐久性のあるブランドを選ぶ
これは、単なるこだわりではなく、モノ選びの精度=判断力の高さを表しています。自分にとって本当に必要なものか、将来まで活かせるか。そうした目利き力が、稼ぐ場面でも生きるのです。
「安くても、すぐ壊れて買い直す方が無駄が多い」と知っているからこそ、長く使えるものを選ぶのです。
ただし、“すぐ捨てるべきもの”もある
「物持ちが良い」とは、何でもかんでも取っておくことではありません。
稼ぐ人は、今の自分に不要なもの・価値を生まないものは、潔く手放します。
これは、同ブログ内の記事『嫌なことを思い出させるものはどんどん捨てる』でも紹介しているように、
過去の感情を引きずるモノや、自分にとってエネルギーを奪うモノを手放すことで、心と空間に余白を作る
という発想です。
捨てるべきものの例:
- 自分にとって前向きな意味を持たないもの
- 劣化していてパフォーマンスを下げるもの
- 「いつか使うかも」で取ってあるだけのもの
「捨てる」も「残す」も、“ていねいに選ぶ”という習慣が、選択の精度を高めます。
一流の人の“物持ちエピソード”
たとえば、プロ野球選手のイチロー氏は、現役時代からグラブの手入れを欠かさず行っていたことで知られています。彼は「道具を大切にすること」が上達の秘訣であると語り、実際に毎試合後にグラブを磨いていたというエピソードもあります。
「イチロー氏が現役時代、毎試合後のグラブ磨きを欠かさなかったという話は有名です。一流の選手は、道具の扱い方も一流です。」
— japan-ballpark.com
また、2023年11月に北海道・旭川東高校で行った指導では、自身のグラブについて「2022年の夏からだから、1年半、毎日使っている」と述べ、手入れの重要性を強調しています。
「まずは新品の状態でオイルを浸透させる。ひもまで。(オイルを)塗らないで使うのは勧めない。慣れる(なじむ)まで塗りまくる。練習前、練習の途中、練習の後と。1年半やるとこうなる」
— sponichi.co.jp
道具を大切にする姿勢は、自己管理能力の高さを象徴しているのです。
物を大切にできる人は、自分も大切にできる
物持ちが良い人は、体調や感情のセルフマネジメントも上手です。
- スケジュールを詰め込みすぎない
- 仕事用の道具を最適化して、集中しやすくする
- 自分が快適に過ごせる空間を維持する
丁寧にモノと向き合うことは、自分の人生を「整える」力を育てることと同じなのです。
物持ちを良くするための5つの習慣
- モノに「住所」を与える
→ 使ったら戻す。整理整頓は管理能力の基本です。 - 月に1度、メンテナンスデーを作る
→ 習慣づけは計画性を育てます。 - 壊れたらすぐ捨てずに「直せるか」を考える
→ 問題解決力と選択の判断軸を養います。 - 「今の自分に必要か?」と問い続ける
→ 常に自分にフィットした選択ができるようになります。 - モノに感謝する習慣を持つ
→ 日常のすべてが大切なリソースであると気づけます。
まとめ:モノとの付き合い方は、生き方そのもの
「物を大切にする」ということは、自分の時間・労力・お金を丁寧に使うことに他なりません。
- 長く使えるものを見抜く目
- 必要なものとそうでないものを見極める判断力
- ていねいに扱うことで、結果的に人生が整っていく
稼ぐ人ほど、モノと“長く、心地よく”つきあっている。
そしてこの「物との丁寧な関係性」こそが、稼ぐ力を育てる大きな要因でもあります。
なぜなら、モノを長く使うという姿勢は、計画性・管理能力・選択の精度といった、収入を左右するスキルと深く結びついているからです。
無駄な買い替えや出費を減らすだけでなく、時間と労力を本当に重要なことに集中できるようになる。結果として、同じ労力でも高い成果につながるのです。
また、モノと向き合う時間は、自分自身と向き合う時間でもあります。
「この道具はまだ使えるか?」「この習慣は自分にとって必要か?」と問い続けることで、日々の選択が洗練されていきます。
そして、ていねいに選び、ていねいに使い、ていねいに手放す——この循環を繰り返す人は、自然と人生の質も上がっていくのです。
大切にする心が、大切にされる毎日をつくる。
モノとの関係を見直すことは、収入を上げるだけでなく、人生を少しずつ、確実に豊かにする第一歩かもしれません。