忙しい日々を送るビジネスマンの中には、意外と「バス釣り」を趣味にしている人が多いのをご存じでしょうか。早朝に湖や川に出かけ、ルアーを投げ続ける。仕事とはまったく違う世界に身を置くことで、かえってビジネスの成果が上がる――そんな声が少なくないのです。
なぜバス釣りがデキる人を惹きつけるのか。その理由を探ってみましょう。
自然の中でリセットされる思考
ビジネスの現場では常にスピードや効率が求められます。しかしバス釣りでは、自然のリズムに合わせることが基本です。
風向き、水の濁り、季節ごとの魚の動き――人間がコントロールできない要素に寄り添う必要があります。そこで学べるのは、「自分では変えられないものを受け入れる姿勢」。
この感覚は、仕事の現場でも役立ちます。想定外のトラブルに直面したとき、焦るのではなく「この状況で最善を尽くそう」と冷静に判断できる。バス釣りを趣味にしたビジネスマンが落ち着きと余裕を備えているのは、この経験によるものです。
「待つ力」が成果を引き寄せる
バス釣りは簡単に結果が出るものではありません。むしろ一日中粘っても一匹も釣れないこともあります。
しかし、その「釣れない時間」こそがビジネスマンに必要なトレーニングになります。
- ルアーを変えてみる
- ポイントを移動してみる
- リズムを変えてアプローチする
こうした試行錯誤の末に訪れる一匹の喜びは、営業で大きな契約を取る瞬間にも似ています。
つまり、バス釣りは「成果を焦らず、粘り強く待ちながら動く力」を養ってくれる趣味なのです。
観察力と戦略的思考が磨かれる
優れたバスアングラーは、ほんの小さな変化を見逃しません。風が止んだ、ベイト(小魚)の群れが移動した、日差しで水温がわずかに上がった――こうした自然のサインを読み取って行動を変えます。
これはまさにビジネスに必要な観察力そのものです。
- 市場のトレンドの変化
- 顧客の小さな反応
- 社内の空気感やメンバーのコンディション
細部を見逃さない力は、バス釣りで培われると言っても過言ではありません。そして、状況を分析し、最適な戦略を選ぶ習慣が自然と身につきます。
生活リズムが整う副次効果
バス釣りは「朝まずめ」「夕まずめ」という時間帯が狙い目です。そのため、必然的に早寝早起きの生活習慣になります。
- 夜更かしが減る
- 休日でも朝から活動的になる
- 心地よい疲れが溜まり、夜はぐっすり眠れる
こうして整ったリズムは平日の仕事にも波及します。会議中の集中力が続きやすくなり、頭の回転も速くなる。まさに趣味がビジネスの生産性を高める好循環です。
スマホを手放す時間が心を整える
現代のビジネスマンは常にスマホに追われています。メール、チャット、SNS…。気づけば休憩中も画面を見ている人が多いのではないでしょうか。
ところがバス釣りでは、自然とスマホから距離を置けます。水面を見つめ、ロッドを握り、感覚を研ぎ澄ます。そんな時間が、情報過多で疲れた脳を回復させてくれるのです。
デジタルデトックスの必要性が叫ばれる時代において、バス釣りは最適な解決策のひとつです。
人脈が「量」から「質」へ変わる
釣り場やSNSで知り合った仲間との交流は、仕事関係とは違うフラットなつながりを生みます。
肩書きや役職に縛られず、同じ趣味を楽しむ仲間として接することで、人間関係の幅が広がります。これは、「人脈を広げる」のではなく「人生を支えるつながりを持つ」ことにつながるのです。
仕事だけに依存しないコミュニティを持つことは、メンタルの安定にも直結します。
始めるのは意外と簡単
「道具が高そう」と思うかもしれませんが、初心者は1万円程度のタックルセットで十分です。
- ロッドとリールの入門セット
- ナイロンライン
- ワーム数種類
あとは近場の池や川に行ってルアーを投げてみるだけ。最初から大物を狙う必要はありません。「自然の中で過ごす時間を楽しむ」ことをゴールにすれば、すぐにバス釣りの魅力を実感できます。
まとめ:バス釣りはビジネスマンに必要な「余裕」を育てる
デキるビジネスマンがバス釣りにハマる理由は明確です。
- 自然の中で思考がリセットされる
- 待つ力や観察力が養われる
- 生活リズムが整い、集中力が高まる
- デジタルデトックスの効果がある
- 仕事以外の豊かな人間関係が広がる
つまり、バス釣りは単なる趣味ではなく、仕事と人生を底上げする投資とも言えるのです。
「最近忙しすぎて余裕がない」と感じているなら、次の休日に近くの池や川に足を運んでみてください。ルアーを投げた瞬間から、新しい発見が待っているはずです。

