先延ばし癖を克服する方法【原因と克服のための考え方をまとめてみた】

先延ばし フリーランス

年末が近づいてきましたね。2021年もあと僅か。経費の計算や年内に終わらせなければいけないプロジェクトを持っている人も多いかと思います。

やらなくてはいけないと思うことほど、ついつい後回しにしてしまうことってありませんか?

今回は後回し癖の克服方法について、原因と治し方についての双方からまとめていきます。

先延ばし癖の原因

時間

どんな人でもついつい先延ばしにしてしまうことはあります。ただ、それが常習的な習慣となってしまっている人は、下記のような思考回路が原因となっている場合が多いです。

面倒くさがり

やらなくてはいけないという義務感より、ストレスから逃げることを優先してしまう。小学生のころ、夏休みの宿題を8月末まで手をつけなかった人はこのタイプが多いでしょう。

目先の「面倒さ」を逃れるために、先送りしてしまうパターンです。

過剰な楽観主義

なんの根拠もなく「どうにかなるさ」と思っている場合、特にストレスを感じることもなく先送りを繰り返してしまいます。

実際はどうにかならなかったり、直前に大慌てすることになる場合が多いにも関わらず、「喉元過ぎれば暑さを忘れ」ていつもギリギリのアクションしか取れない人はいませんか?

たまたまうまくいっている間は良いですが、毎度毎度余裕のない状態で作業を行うと、いつか取り返しのつかない失敗やミスを犯してしまうかもしれません。

完璧主義

だらしのないイメージのある「先延ばし癖」と、真面目なイメージのある「完璧主義」とでは共通点がないように思えるかもしれません。しかし、意外に多いのがこのパターンの人です。

  1. 「きちんとやろう」「ベストな選択をしよう」
  2. タスクに対して、本来の難易度以上の難しさを感じてしまう(自分でハードルを上げてしまう)
  3. 必要以上のストレスを感じ、それから逃れるために後回しにしてしまう

このように、自分でタスクのハードルを上げてしまうことによって、着手もしくは完了することが難しくなっていくのです。

例えばこんなこと、ありませんか?

取引先にセンスが良いギフトを選ぼうと思っていたら、迷いすぎた挙句注文がギリギリになってしまった

完璧なプレゼン資料を作成しようとしていたのに、結局直前まで着手できなかった

これは、良い結果を出すことにフォーカスしすぎた結果、行動が後回しになってしまったことが原因です。

先延ばし癖を直さないとどうなるか

ご存じの通り、先延ばし癖は百害あって一理なしです。

この記事を読んでいる方も、様々な場面で失敗し、改善したいと思ったからこそ、読んでくださっているのだと思います。

では、具体的にはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

締切直前までずっとストレスが継続する

先延ばししている間、瞬間的にタスクのことを忘れられる時間もあるかもしれません。しかし、ふとした時に「ああ、あれをやらなきゃ・・・」と思い出しますよね。

その度に、心に鉛のようなズドーンとした気持ちを抱えることとなるでしょう。常に心に魚の小骨が刺さっているような状態です。

これは健康の観点からも、心理的観点からも良くない状態です。人によっては夜によく眠れなくなったり、食欲がなくなったり、心身に深刻な影響を及ぼす場合もあります。

完成物の質が下がる

締切ギリギリに慌てて取り組んだタスクを思い出してみてください。仮に、無事締切に間に合ったとしても、それが「素晴らしい出来」だったことはありますか?

おそらくないのではないでしょうか。

どんなに優秀な人でも、ギリギリに慌てて取り組んだタスクは、ミスも多くクオリティが低いものとなってしまいがちです。時間をおいて見直す時間もないため、粗雑な出来となってしまいます。

また、大抵の場合、人はかかる工数を少なく見積りすぎる傾向にあります。そのため、実際に着手してから想定以上の時間がかかることに気づくことでしょう。

そのような中でなんとか終わらせた完成品が、良いものになるはずがありません。

人間関係に悪影響が出る

いつもいつも後回しにしている人、ギリギリに提出してくる人は、周囲からの信頼を得にくいです。皆さんの周りにも、そういう人はいませんか?

自分では「間に合った・・・!」とほっとしていても、それがギリギリに取り組んだ仕事というのは周りになんとなく伝わるものです。

その一方、常に締切に余裕を持って物事を進めている人もいます。そういった人は確認する時間もあるためミスも少なく、仮に何かミスがあったとしても期日に余裕があるため修正も容易です。

そういった人も世の中にいるからこそ、常に先延ばし癖のある人の信頼はさらに落ちていくのです。

先延ばし癖を克服するには

では、具体的にどのように克服すれば良いのでしょうか。もちろん、ある日突然変わることはできません。

しかし、下記のことを意識してみることで、1回、2回・・・と成功体験を積んでいくことができます。「先延ばししなかったことで上手くいった」という成功体験を1つずつコツコツと積み重ねていくことで、気づいたら克服していきます。

「完璧にやろう」と考えない

まずは着手のハードルを下げることが大切です。その際、自分の心理的ハードルを下げるためにも「完璧にやろう」と考えないことが大切です。

有名なことば “Done is better than perfect” を思い浮かべてみましょう。これは世界的に成功を収めたFacebook社の壁に書いてある言葉です。意味としては、『完璧を目指すより、まずは終わらせよう』ということです。

完璧な仕事など存在しません。世界から優秀な人材の集まっているFaceBook社でさえ、完璧など目指していないのです。まずは「終わらせる」こと、それを目指す意識を持ちましょう。

PCに付箋で「“Done is better than perfect”」のメモを貼ってみてもいいかも

締切ではなく、着手日を決める

何かのタスクが発生した際、自分なりの締切を設ける人もいるかもしれません。しかしそれは大抵の場合達成が困難かと思います。

それは、着手から達成までのタイムラグが原因です。ゴールがあまりに遠いと、人はやる気を出しにくいもの。そこで使えるのが「着手」そのものをゴールと設定してしまう方法です。

これなら、目的を達成した際の喜びが想像しやすく、その後の作業にも移行しやすいためお勧めです。

まずは「15分」だけでもやる

やる気が出るのは、着手したあとです。まずはあれやこれやと難しいことを考える前に着手をしてみましょう。

例えばこんな簡単なことでも、意外と15分はかかってしまいます。

  • プレゼン資料の作成のために、PowerPointの新規作成をし、目次や盛り込む内容をピックアップする
  • 数値の分析をするために、まずはエクセルデータを抽出
  • デザインをするために、参考資料を探す

まずはスマホのタイマーで15分間をセットします。通知が鳴った際にまだやる気が出なければそこでやめても構いません。それでも15分間分の仕事は進むからです。

もしタイマーが鳴った時点で『続きをやりたい』と思えたら儲けもの。そのくらいの気軽さで、まずは着手してみることが大切です。

完了しないまま前日を迎えた場合の気分を想像する

これはできればやりたくないですが、意外と効果的です。

もし仮に着手をしないまま、完了しないまま、締切の前日を迎えたらどう思うでしょうか?『ああ1週間前の自分に戻りたい、戻ったらちゃんとやるのに』と思いませんか?

なんなら、前回何かを締切ギリギリに終わらせた際にも、同様のことを思っていたのではないでしょうか?

まずは前日の自分の気持ちを想像する。そしてその地点から、タイムスリップして過去に戻ってきたと考えてみてください。

完璧でなくてもいいから、何がなんでも終わらせようと思えてきませんか。

まとめ

時間

先延ばし癖は克服可能です。原因を正確に認識して、少しずつでも成功体験を積んでいくことによって、先延ばしを克服するどころや、むしろ前倒しに快感を覚えてくるようになるでしょう。

今回ご紹介した考えかた・テクニックを少しでも参考にしていただけますと幸いです。